獣肉の油は性ホルモンの分泌を乱す?
女性特有のガン(卵巣ガン等)の発生には、女性ホルモンの分泌量が深く関係していますが、じつはその女性ホルモンの分泌に、摂取する油が影響している可能性があります。
たとえば、脂肪分の多い獣肉を食べすぎると、血中に増えたコレステロールが肝臓や副腎に送られてステロイドホルモンに変換されます。このとき、女性ではこのステロイドホルモンの一種として、女性ホルモンがつくられるのです。
したがって、獣肉の脂肪分の摂取過剰は、女性ホルモンの分泌を過剰にして、乳ガンや子宮ガンを発生しやすい状態にするとも言われています。
女性特有のガンにDHA・EPA
DHAとEPAには、血中のコレステロールを低く保つ作用がありますので、女性ホルモンを正常に保つのに有効と考えられています。
女性ホルモンがつねに安定していれば、乳ガンや子宮ガンといった女性特有のガンの発生を最小限にくいとめることも期待できます。
魚を食べる頻度が高いほど効果的
下の図は、予防がん学研究所の平山雄所長が、約二七万人の日本人を対象に「魚介類を食べる頻度と子宮頚ガンによる死亡率の関係」を一七年間にわたって調査した、非常に貴重なデータです。
いずれの年令でも、魚を食べる頻度が少ないほど死亡率が高くなっているのがわかりますね。
魚介類にはたくさんの有効成分が含まれていますから、それらの総合的な効果が影響していると思いますが、中でもとくに脂肪酸DHA・EPAの有効作用が大きく関係していることは間違いないでしょう。
魚介類摂取頻度別にみた子宮頸ガン死亡率