DHAびっくりデータ

痴呆・がん・アトピー・高血圧・動脈硬化…

矢澤 一良 著 1995.09.28 発行
ISBN 4-89295-353-9 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)

DHAで知能指数がアップした

DHAびっくりデータ

DHAは脳の中に豊富に存在する
DHAが「頭を良くする物質」といわれる一つの大きな理由は、DHAが脳の中に豊富に含まれている物質だからです。

脳の中でも特に、記憶学習の機能をつかさどっている『海馬』と呼ばれる部分には脳の他の部位の2倍以上の高率でDHAが存在しています。

脳は、体の中でも最も重要な働きをしているところですから、その中に入ることのできる物質はごく一部だけ。脳の入り口には『血液脳関門』という“関所”があって、脳の働きに必要のない物質は、ここで門前払いをくらうことになります。

つまり脳の中にDHAが豊富だということは、DHAが脳に不可欠な物質であり、しかも特に海馬に多いということは、DHAが記憶学習に重要な役割を担っている何よりの証拠というわけです。

DHA効果を立証した研究
実際に、動物を使った迷路実験では、DHAの頭を良くする効果――記憶学習能力、判断力など――が立証されています。
また、イギリスのルーカス博士らの研究では、DHAの豊富な母乳で育てた子供とDHAを含まない粉ミルクで育てた子供の、8才になったときの知能指数を比較した結果、DHAの豊富な母乳で育てた子供の知能指数のほうが10ポイント程高くなっていたことが明らかにされています。

心理的な“落ち着き”を生み出す働きも
富山医科薬科大学第一内科講師の浜崎智仁先生は、DHAの頭を良くする効果について、これまでとはまったく別の新たな視点から研究に取り組み、非常に興味深いデータを報告しています。

《調査内容》
学生四二人を『DHAカプセル摂取群』と『DHAをあたえない対照群』の二群に分けて、調査開始時と開始3ヵ月後にそれぞれテストを行ない、心理状態の変化を比較しています。ちなみにこの調査期間中は両群の学生とも非常に精神的ストレスの多い時期でした。

《結果》
DHAをあたえなかった対照群の学生たちの“攻撃性”がかなり高まっていたのに対して、DHA摂取群の学生たちの心理状態は非常に落ち着いていました。
つまりDHAの摂取で、心理的に“落ち着き”が生まれたと考えられます。
DHAが、記憶力や判断力の向上に役立つ背景には、こうした心理的な部分への影響も深く関与しているのかもしれません。


その他のDHA・EPA関連書籍